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[東京 17日 ロイター] -
<FXプライムbyGMO 常務取締役 上田眞理人氏>
金融市場参加者は、リスク資産、特に株を買いたくて仕方がないようだ。東京時間の取引については、本邦実需の需要もあるため、ドルの下値はある程度は限定され、目先のドルの下値めどは108円程度とみている。
ただ、市場を取り巻く環境を見渡せば、これまで強かった米経済指標に陰りが出始めていることや、米連邦準備理事会(FRB)のメンバーの大半がハト派に転じたこと、中国の景気減速懸念、米国政治の混迷とトランプリスク、何も進展のない英国の欧州連合(EU)離脱協議など、リスク要因が目白押しであるばかりか、それぞれのリスク要因はむしろ悪化したり、存在感を強めている。
悪材料が山積するなかでも株を買い戻したいという市場心理の背景には、12月以降の株価急落や年初のドル/円の暴落は、一時的な悪夢で、起こらなかったことにしたいという参加者の強い願望があるとみている。
こうした場当たり的な姿勢を見るにつけ、今年の相場観がまだ定まっていない参加者が多いのではないか。
実体的な要因がない中での株価やドルの上昇は、実体的な要因がない中で反動的な株安やドル安が発生するリスクを、示唆するものだ。