February 1, 2019 / 9:09 AM / 4 months ago

コラム:米FRBの「忍耐」に警戒すべき理由

[ロンドン 31日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が今後の利上げ判断において「忍耐強く」なると約束したことは、景気の減速がリセッション(景気後退)の呼び水になりかねないと懸念する投資家を喜ばせた。

 1月31日、米連邦準備理事会(FRB)が今後の利上げ判断において「忍耐強く」なると約束したことは、景気の減速がリセッション(景気後退)の呼び水になりかねないと懸念する投資家を喜ばせた。写真はFRBのパウエル議長。30日撮影(2019年 ロイター/Leah Millis)

30日までの連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に公表された声明にこうした内容が盛り込まれ、株式市場に限定的ながらもリリーフラリー(安心感による上昇)をもたらした。

しかし利上げ見送り決定は、経済にとっては強気というより弱気のサインで、リセッションのリスクが高まっていることが確認できる。

FRBが忍耐強さを新たに表明したのは、今年の利上げ継続を計画していた昨年秋以降、いかに経済環境が悪化したのかを物語る。

声明には経済活動の持続的拡大が最もあり得る展開だと記されてはいるが、景気見通しのリスクが上下均衡していると察せられるような前回までの表現は消えてしまった。

言葉より行動の方が雄弁で、利上げ見送りは、景気の下振れリスクが以前より増大したというFRBの認識をうかがわせる。

過去4回のリセッションの始まり(1981年、1990年、2001年、2007年)を振り返ると、政策金利であるフェデラルファンド(FF)の実効レートはその前にピークに達し、リセッション突入時には既に低下していた。

実際1960年以降のほぼ全てのリセッションでは、その直前にFF実効レートが天井を打っている。ごく限られた例外は1980年からのリセッションだ。

FRBは景気拡大が失速しつつあるという兆しに反応するため、政策金利のピーク到達は、しばしば近いうちにリセッションが到来する前兆となってきた。そしていずれのケースでも、たとえ利下げをしても数カ月後に起きる経済の縮小を防ぐには力不足だった。

つまりFRBが利上げを我慢する姿勢はホワイトハウスから歓迎されるだろうが、それだけ景気見通しが悪くなっているという証拠であり、投資家にとっては警戒を強める理由になる。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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